2008年2月14日木曜日

患者としての立場では・・・

看護師として働く環境はこちらがとても恵まれていると思う最近。

でも、患者としては?と最近疑問。

随分前に風邪をひいた。喉がとにかく痛くって、鼻水・鼻づまりを繰り返す。日本にいたとき、こんな症状のときは耳鼻科(クリニック)にいって、喉鼻すっきりお掃除してもらっていた。花粉症がひどかったときも耳鼻科へGo。

怪我をして、骨までいっているかも?なんていうときは整形外科へ。

婦人科系で心配事があれば、産婦人科へ。

皮膚のかぶれや蕁麻疹なんかができたら皮膚科へ。

こうした、専門分野の受診は自分次第でいつでもどこへでもいけた(大学病院や大きな医療施設は最近紹介状が必要みたいだけど)。

ところが、こちらのシステムはぜんぜん違います。

まずは自分でFamily Doctorという人を見つける必要があります。しかし、医師不足のこの国で自分のFamily Doctorなるものを探すのも大変。新規患者を受け入れてくれないことが多いそうな。そして私みたいな新米者の場合はまずはWalk-in Clinicというところにいって、そこから紹介が必要な場合、専門医に回してもらえるそうです。緊急性がなければ、数ヶ月待ちなんてざらだそうです。

風邪をひいてひどい鼻炎症状がつらかったので、まずは薬局で相談してみた。「Walk-in Clinicに行っても、せいぜい抗生物質が出るくらいで、あとは薬局で買う薬とそう変わらないかも」といわれた。薬をもらうだけだったら、受診しなくてもいいや、と思い結局受診はせず。

こちらで友人となった方、最近妊娠がわかったものの、いきなり産婦人科に受診が出来ません。検査専門のクリニックで検査をして、その結果が後日Family Doctorにまわって、その時受診。でもここではまだ産婦人科の受診でもなさそうです。日本では妊娠の初期に超音波で胎児を確認するのが一般的みたいですが、こちらは妊娠中期くらいに超音波をするそうな?

日本はある意味お気軽に専門医に受診できるのだなぁ、と実感。特に女性としては、気軽に産婦人科に行けるって大事だと思います。

2008年2月10日日曜日

独りだち

昨日の勤務から初めて独りで業務をすることになった。今まではプリセプターという「お姉さんナース」がバックアップでついていたのだけど、そろそろ独りでいい頃でしょう、という評価をいただき。といっても、同期5人では一番遅いデビュー。みんなはとっくに1月には独り立ちしていました。早い人は12月。

まぁ私の場合、英語の壁もあるし、システムもぜんぜん知らないで入ったので、管理職はじめ教育係、先輩ナース含め、みんなが「ゆっくりでいいのよ」と有り難い待遇でした。

独り立ちといっても、あくまでも落ち着いている赤ちゃんたちのケアチームにて。急性期には3月の下旬にうつるので、そうしたらまた先輩ナースについてもらってスタートとなります。

昨日の受け持ち:3人

Aベビー:28週にて出生。現在生後39日目。体重約1.9キロ。NGチューブ(鼻から胃内にいれるチューブ)と経口哺乳(哺乳瓶か直接母乳)の併用中。

Bベビー:35週にて出生。生後6日目。体重約2.3キロ。ビリルビンの値が高く(新生児黄疸)、光線療法中。お母さんが病院の宿泊施設に泊まっていて、直接母乳にて好きな時にいくらでもおっぱいを飲む(いわゆる自律哺乳という)。

Cベビー:25週で出生。生後75日目。体重約1.9キロ。未熟児として今まで険しい経過をたどりながら、現在は落ち着いて点滴も酸素もなし。体重増加を待って早く家に帰れることを目標中。

Bベビーは基本的にお母さんがすべて関わっているので、ほとんど私の手は必要なし。それにしても、入院中の赤ちゃんに付き添うためのお母さんのための宿泊施設があるって、素晴らしい。時には重症な赤ちゃんの家族が宿泊できる「Family room」というのも数は少ないけどある。こういう「治療上必要な家族の宿泊」は無料だそうです。うーん、ますます、すごい。

Aベビーにはお兄ちゃんが2人いて、家族は車で1時間以上はなれたところに住んでいるため、お母さんは面会は毎日数時間。それでも一緒にいられる時間はたっぷり一緒にいます。Aベビー、小さいといえども、それなりに意思表示はあり、たとえおなかがすいていなくても、オムツがぬれていなくても、最近は「抱っこしてー!」といわんばかりに泣いてきます。なので、お母さんがいないときは私が代わりに抱っこしたり、経口哺乳が出来そうなときは哺乳瓶にお母さんが搾乳した母乳をいれて(冷凍庫・冷蔵庫で保存しているのです)おっぱいをあげます。こういう時間、仕事といっても好きなことなので幸せなひと時です。

ちなみにこのAベビーはうんちの出に難があり、いつも苦しんでいます。昨日はおしりを拭いた時に「ぶりぶりぶりぃぃぃぃーーーー」と多量に出てきてすっきり。私の手はウンチまみれだけど、まぁ、赤ちゃんのうんちなのでかわいいものです。(大人とは量も質も違う!)

そしてCベビー。長期入院となると、家族とのかかわりも色々あります。Cベビーのお母さんは「哺乳瓶は使いたくない」といいながら、でも毎回の授乳には来ない、と少々矛盾。病院の宿泊施設に泊まっているのですが、夜は「休みたい」そうです。でもね、家に帰ったらそうはいってられないのに。。。

哺乳瓶が使えないとなると、NGチューブでの「経管栄養」となります。でもNGチューブのままではおうちに帰れません。チューブが必要な病気の赤ちゃんもいるけども、このCベビーの場合は明らかにおっぱいの練習が必要なので。

でも、お母さんはおっぱいの練習を「毎回は赤ちゃんにストレスがかかる。うちの子、おっぱいの練習を始めてから疲れやすくなった」という訴え。そして「他のお母さんたちは、おっぱいとNGチューブの交互でやっている。そのほうがいいみたい」と比べてくる。うーん・・・他のベビーとこの子とはまた違うのに・・・

このCベビーの退院はいつになったら現実的に考えられるのか。まだまだ時間がかかりそうです。