2016年3月17日木曜日

経歴詐称でおもうこと

最近とあるかたの経歴詐称が日本でニュースになっている。イケメンのコメンテーターとしてあったようでこういったニュースは大きくなりやすいのでしょう。

以前、医師免許を持たないひとが医療行為を行っていた、というニュースも聞いたことがある。ほかにも経歴詐称は日本では度々聞くことがあるような。

カナダでもオーストラリアでもそうなのですが、あまりこういった経歴詐称なるものに遭遇することがない。なぜかというと、面倒なほど経歴を証明する必要があるからです。

私は日本で就職試験というものをあまりしたことがないですが、少ない経験の中から思い出すのは、履歴書に資格証書のコピー提出、というくらいだったような。コピーもただのコピー。今思う返すと、履歴書なんて自分で書くものだから、いくらでもかけてしまうし、コピーなんていくらでもうその内容の書類を作ることは可能ですね。。。


初めてカナダで看護師の資格申請をしたとき、パスポートのコピー一枚に対しても「Certified copy」と注意書きがありました。ちなみに原本でない書類(コピーに関しては)はほとんどこのCertified copyである必要があります。このCertified copyというのはコピーが原本と同じものである、ということを証明するもので、カナダでは弁護士さんにお願いする必要がありました。私は知り合いのつてで運よく無料でお願いすることができたのですが、基本的にお金がかかります。ちなみにオーストラリアでは弁護士はもちろんCertified copyを証明できますが、公的な仕事についている人たち(郵便局の職員、警察官、学校の先生、医師、看護師、あと銀行員なども)も証明することができ、費用は基本的にかかりません。(つまり私も証明することができるのです!)

このCertified copyというのは資格申請、就職のときも必要になってくる書類です。あとCertified copyだけでなく、自分で書く履歴書(Resume, CV)とは別にReferenceという書類もとても重要です。このReferenceを書くのがRefereeという人で、就職の際には過去の職場の上司、または大学での担当教授などがRefereeとなって、その人の仕事ぶりや勉強ぶりなどを書くのが一般です。就職活動や進学の際はこのReference letterが一番重要といっても過言でありません。ここにどれだけ良いことを書いてもらえるかがかなりのポイント。この書類とは別に、さらには過去の職場(人事課)からの採用証明(時間数まで!)必要でした。

要するに自分でかく履歴書にあわせて、第三者からの証明書類をあわせて、それも原本以外は正式にコピーを証明して、とうそがつけない状況がそろっているのです。そしてかならず書類を揃えた最期に「すべての書類にうそがないことを誓います」みたいな宣誓もかならず最期に必要です。

ちなみにオーストラリアの医療従事者はAHPRAという機関が統括しているのですが、ここのサイトにいくと簡単に名前と職業でその人の資格が確認できます。とてもとても資格でうそをつくのは無理な環境です。

日本社会では正直な人が多いからか、あまりこういった面倒な証明作業がないのでしょうか。逆に日本以外の国は詐称する人が多いから、これだけ面倒になっているのでしょうか・・・?


今回騒動になってしまった方、そうとう人気があったようで。学歴に加えてイケメンということだけで人気であったのであれば消えてしまうかもしれないですが、本当に鋭い視点を持っている人であれば、本来の力でまた戻ってきて欲しいものです。

個人的には、学歴がなくてもこれだけ鋭いコメントをいえて、仕事もバリバリやって、という逆パターンのほうがもっとかっこよかったのに、なんて思います。


2016年3月3日木曜日

asking cannot be harmful だめもとで聞いてみるもの

前回の日記を書いた時にふと思い出したこと。

ちょっとずうずうしいくらいがちょうどいいのかも?と思う日々。色々ありますが、私自身もやってみたこと。

パートタイムの仕事を始めるにあたって、一応形式的には「新しいスタッフ」ということで2日間のダブルシフトをもらえることに。いままでと同じ職場なのでなじみはあるのですが、ダブルでスタッフをつけてくれるというのはうれしい申し出なのでもちろん「お願いします!」と返事をしました。

そして出てきたスケジュール表。最初の2シフトが午後勤・日勤という組み合わせ。午後勤は1時半から10時まで、日勤は7時から3時半。午後勤は状況によっては10時前に帰れるのですっが、それでも家に着くのは11時近く。10時過ぎに職場を出ると家にたどり着くのは11時半近く。日勤のときは朝5時45分には家を出ないといけないので、午後勤→日勤の組み合わせはかなりきついのです。

このようなシフトを避けるために、私は夜勤のみのパートタイムを受け入れてもらえました。ただ、最初の2週間だけは日勤と午後勤がくまれることに。その際「午後勤のあとの日勤は避けたい」とリクエストはしていたのに、結果そのスケジュールに。。。

この知らせを受けた時、まぁしかたがないかな、という気持ちと、お願いしていたのにこうなるとはよっぽどスタッフに余裕がないのかなぁ、、、と想像していました。そして、だめもとでシフトチェンジをお願いするか、と悩みました。夫に相談したら「しょっぱなからリクエストするなんて絶対やめたほうがいい!自分だったらそのまま受け入れる」と。

私も日本社会の感覚だと最初に何かをリクエストをすることを躊躇すると思うのですが、、、ここはオーストラリア。カナダで仕事をしていた時もそうだったのですが、周りに「Asking cannot be harmful, just ask!」と何度回りにいわれたことか。だめもとで聞いてみて、駄目だったら仕方がないじゃん、でももしかしたら聞き入れてもらえるかもしれないんだから、という感じです。

数日悩んで悩んで、、、思い切って聞いてみることにしました。

「あの、、、最初からリクエストすることを避けたいのだけど、どうしても午後勤あと日勤をするのは通勤を考えると非常に体の負担がきつく。。。これを日勤→午後勤に変えてもらうことは可能でしょうか・・・・?」と。

そうしたら、いとも簡単に「No problem!」とその場でシフトを変えてくれました。あまりにも簡単に受け入れてくれて、あんなに悩んだ時間はなんだったんだ?と不思議なくらい。

マネージャーが話しやすい人だったので、実はこの数日、シフトチェンジをすることをお願いするのをすごく悩んでいた、と話したら「ダブルシフトだし、あまり問題ない。それに、今後なにかあったらとりあえず相談してね。まぁ、必ず対応できるかはわからないけど、なんでも相談して!」と。すごくオープン!!

まさにAsking cannot be harmfulを私自身が実感したことでした。そしてますます日本人の感覚から離れていく私でしょうか。。。





2016年3月1日火曜日

割と混雑していた電車で

今週からパートタイムでの仕事が始まりました。日本でパートというと非常勤というイメージでしょうか?こちらでは常勤でもフルタイムとパートタイムとあり、かなりの割合でパートタイムで働くスタッフがいます。

フルタイムだと日勤・午後勤の場合2週間で10シフト、夜勤だと2週間で8シフトとなります。私は今週・来週は2週間で昼間の5シフト、翌週からは2週間で4シフトの夜勤(これを0.5パートタイムといいます)で働くことに。

いままではカジュアル(非常勤)で好きな時に働いていたのですが、シフトがあるとき、ないときの波があったり、キャンセルも度々あったり、とデメリットもありました。それでも割と定期的に働いていたのですが、常勤になったほうがトレーニングもきちんと受けられ、ある程度の急性期看護にも戻れるというメリットを考えて、常勤のパートタイムになりました。

と、前置きが長くなりましたが、日勤は朝7時スタート。Cityにある病院に余裕をもっていくために朝5時45分に家を出ました。。。こんなに早く起きたの久しぶりです。。。

4年前ほど仕事を始めたとき、一度だけ日勤をしたのですが、そのときは電車はがらがらだった記憶。ところが今朝の電車は座る場所はない状態・・・!混んではないのですが、予想外に30分ほどたちっぱなし。早朝からつらい!ちなみに朝7時までは電車は無料でのれるということです。だから早く出勤する人もいるのかも?!?!

日勤は順調におわり、それでも動き回っていたので足は結構つかれていたので、帰りは座りたいなぁ、と思っていたら・・・・帰りは大混雑。夕方の4時ですでに混んでいました。こんな早い時間でも家路に向かう人たちが多いことを実感。

みんなそれなりに疲れた様子(今日はそして30度越えで暑かったのもあるか?)のところに、あるおじさんが乗ってきて、人ごみのなか「ちょっと通して・ちょっと通して」とシートのほうへ。そして言い出したのが・・・

Anyone offers me a seat? Anyone?? 
(だれか席ゆずってくれる?誰かぁ~)←かなりおおらかな調子で

最初耳を疑って、そのおじさんを思わずじっとみてしまいました。でもじっと見ていたのは私だけでなく、周りの人たちもちょっとあっけに取られていた様子。そりゃ誰もが座りたい状況の帰りの電車。でもみんな我慢しているのに・・・


でもそこでさっと席を譲った人が居ました。えらい!!



このちょっとずうずうしいおじさん(もしかしたら具合がわるかったのかも?とも思いましたが、とてもそうには見えなかった)の例はちょっと極端ですが、公共交通機関での席の譲り合い、そして乗り降りに困っている人たちを助けるという光景はかなり見かけます。

おおらかさがオージーのいい面でもあり悪い面でもあるといわれますが、今日の光景はおおらかに「言った者勝ち」というのを実感したものでした。