2012年9月23日日曜日

Pierre Robin Sequence




日本で仕事をしていた時は新生児外科も多少は経験しましたが、多くは超未熟児でした。そしてカナダで働いたNICUは新生児外科は違う病院に搬送していたので、やはり超未熟児のケアが中心でした。

最近よく仕事で行くRoyal Children's Hospital(RCH)というところの新生児病棟は主に外科系の新生児が集まるところです。先天性の疾患の場合もあれば、生まれたときは未熟児で、でも生後合併症で手術が必要になったり、色々です(たとえば壊死性腸炎→ストマ)。

教科書でみたことがあるけど、実際には経験したことのないケースにもいくつか遭遇しました。そのうちのひとつがPierre Robin Sequence(PRS)。日本語ではピエール・ロバン症候群と訳されているようです。PRSは非常に珍しい症例で1万人ー3万人に1人と位の頻度でみられるそうです。

RCHでこの数ヶ月は働く中、すでに4人受け持ちました。そのうち3人は今みんな入院中で、一人は最近退院しました。

PRSの主な症状は①小顎症(あごが小さい)②口蓋裂(口腔内の上の部分が分離している)③呼吸障害などです。

一番問題となるのは③の呼吸障害。これは赤ちゃんによっては成長とともに良くなる場合もあれば、悪化したり個々によるようです。基本的なケアは気道確保のために腹臥位でのポジショニング。呼吸障害が悪化する場合は気道確保のためにNPチューブ(Nasopharyngeal Tube:鼻からのどにかけてチューブを入れる。気管挿管までの深さではない。目安としては鼻から耳の下の長さをはかり、気管チューブをその長さで挿入)。経口哺乳は呼吸状態をと合わせて実施、無理があればNGチューブ(鼻から胃に通すチューブ)でのミルクとなります。

PRSの赤ちゃんたちの経過はさまざまで、外科的処置が必要ない場合もあれば、手術をする場合もあります。RCHには手術が必要なケースが集まるので、こうした珍しい症例も続くのです。

RCHで行う手術はJaw Distractionといって顎関節にねじのようなものを埋め込み、少しずつねじを回して顎を広げていくものです。そうすることで狭くなっている気道(特に上気道)を広げられる、ということです。

最初、赤ちゃんの顎関節あたりからねじが飛び出ているのをみたときはびっくりしたものです。術後しばらくはそのねじを一日何回か360度回します。こんなことして痛くないのかなぁ・・・と心配したものですが、意外や意外大丈夫でした。

NPチューブの管理やJaw Distractionの術後のケアなど、今まで経験がなかったのですが、ここにきて立て続けに学ぶことが出来ました。ほかの症例ともあわせて、最近新生児外科の面白さを少し感じているところです。


2012年9月6日木曜日

結婚記念日

私たちは2011年7月30日(土曜日)に結婚しました。

通常「結婚記念日」というのは1年ごとだと思うのですが、私の夫はちょっと変わっていて、いろんな日を「記念日」としています。

最初のころは、「It's been 24 hours...!」とか、「I have survived 100 hours」などなど。そして数え方がHoursからWeeksに変わっていきました。10 weeks, 15 weeks, などきりがいい数字以外に、ほぼ毎週のように何週目、と数えているようです。私はあまり細かいことは気にしないたちなので、何週目なんて覚えてないのですが、きりのいい数字の週は「お祝いをかねてちょっといいところで食事しよう~♪」なんてこともたびたび。
 
そして結婚1年目は夫にとっては「52nd week」だそうです。私は毎年7月30日が記念日だとおもうのですけどね。だって、誕生日だって毎年同じ日なのに・・・

まぁ、土曜日のほうがお祝いしやすいし悪い案でもないか、ということで52週目の土曜日(7月28日)にお祝いしました。結婚式の日、家族で食事会をしたお気に入りのレストランにて。 でも私としてはやっぱり7月30日のほうが記念日だという気持ちもあり、30日は自宅でお祝い。

1年が過ぎたところで、すっかり結婚何週目なんて気にしなくなった私。ところがこの間の日曜日の朝、夫が朝食時に突然カードをくれました。

カードには「400 days, Congratulations!」と。




今思い返せば、100日、200日、300日ときりも夫は覚えていたような・・・でも私は日にちまでは覚えてなく、びっくりでした。



夫からのこんな心遣いでほんわかと幸せを感じた400日目でした。




2012年9月3日月曜日

RNがとれてからの就職活動(メルボルン編)


オーストラリアでのRNの資格が取れたのが今年の2月。資格が取れた時期とほぼ同時期に近所のAged Care(老人ホーム)で介護助手として働き始めていました。RNが取れたのでAged Careの上司からRNとして働かないか、と誘われたのですが、いきなり経験のない分野でのRNの仕事は無理だろう・・・と思い、様子を見るつもりで介護助手として仕事をしばらくしていました。

介護助手はそれなりに楽しいこともありましたが、体力的にはきつく、ほかにも理由は色々あるのですが、やはり自分が今までやってきた新生児の分野で仕事がしたいという気持ちはずっとあり、介護助手をしながら新生児領域での仕事を探していました。

カナダでの就職活動の時もそうでしたが、どこから始めていいのかわからず、まずはGoogleで手当たりしだいNeonatal Nursingで検索。あとはNICUのある病院はある程度しっていたので、それぞれの病院のWebsiteで募集を探すなど。NICUに限らず、Special Care(NICUよりも軽症を扱う病棟)などでも探してみました。当時第一希望だった近所の大学病院のNICU(Monash Medical Center)には3度も自分の履歴書を送ってみるものの、音沙汰なし。。。その3回のうち、一度は直接病棟までいって、病棟マネージャーさんあてに封筒をおいてきたものの、連絡なし。 3回送ってもだめかぁ・・・と思いつつもあきらめつかず、OnlineでCasual positionの応募をしてみたけども、何も連絡ない。一度直接人事課にいってみたものの「すべてOnlineだから」といわれて門前払い。なんなんだぁ。。。

メルボルンでNICUを備えている病院はMonash, Mercy, Royal Women'sそしてRoyal Children'sの4つ。どこもOnlineで募集を探すものの、なかなか新生児領域では募集がでませんでした。Royal Women'sで募集が出たものの、Internal applicant onlyだったり(すでに院内で雇用されているスタッフのみが応募できるということ)。。。

直接病院への応募が無理そうということで、Agency(派遣会社)に登録を決めたのが4月。最初派遣にはだいぶ抵抗がありました。というのも、しらない病院にいきなりいって仕事をしないといけないという状況がとてもストレスフルに感じたのです。でもオーストラリアではAgency経由で働くナースがかなりいるということで、「だったら、私も試してみるか」という気持ちで登録してみました。

そして派遣での仕事が始まったのが5月。最初は本当に怖かったです。オーストラリアでの病棟実習もしたことないし、書類ひとつとってもまったく違うし、カナダで使っていた英語とはまた違ったり。。。基本的な赤ちゃんのアセスメントは一緒なのですが、やり方は色々違ったり。輸液ポンプやほかの物品もいろいろ違います。最初のころはとにかくオーストラリアでの実習も仕事の経験もないことをとにかくアピールし続け、質問し続けていました。

人によっては色々な病院、病棟に行くこともあるのですが、私の場合は経験のある新生児に絞っていたので、最初はなかなかシフトが回ってきませんでした。ところが一度行きだしたら、仕事が定期的に入るようになり、今は主にRoyal Children's hospitalで週に2-3回ほど働いています。

このRoyal Children's hospitalというのはオーストラリアで一番大きな小児病院らしく、そしてかなりの重症新生児(主に外科系)が集まるところでもあります。忙しいことに加え、スタッフがいつも不足しているので、ここで仕事を希望すると割りと定期的に仕事が入ってきます。ただ、仕事の予定は当日にわかることが多く(数時間前だったりもする)、あと予定が決まっていても直前でキャンセルということもたまにあります。

Agencyだけの仕事ではなんとなく不安定な感があり、病院での就職活動も再開しました。病院での就職ができれば院内での勉強会や講習会にも参加できるし、あとはカナダでも痛感しましたが、システムに入り込むというのは今後の可能性を増やすためにも必要だと思い。

ということで、手始めにRoyal Women's hospitalの人事課に履歴書を送ってみました。なぜここだったか?というと、単に人事課に電話をしたら担当者の連絡先を教えてもらえたからです・笑 Monashはとにかく「Onlineで申し込め」の一点張りだったので・・・

だめもとでRoyal Women's hospitalの人事科に「新生児領域でPart-timeかCasual positionを探している」と連絡をしたら、数日後「NICUのマネージャーにHadijaさんの履歴書を転送するので、連絡があったら折り返し連絡します」と返事がありました。返事があるだけでもまぁいいか、とかなり期待は低く持っていました。なんせ、Monashは4回連絡してもなにもなかったので。。。

ところが数週間後には「Hadijaさん、Casual positionでお仕事決まりました」という採用一式書類が送られてきたのです。面接も無しで!!!!!これにはほんとーーーーーーにびっくりしました。でも仕事が決まってあえて「面接も無しでいいんですか?」なんて寝ているトラを起こすような質問はしたくなかったので、そのままにしておきました。

このCasual positionというのは病院内のNurse Bankというところに所属になります。院内のAgencyみたいなものです。このNurse Bankに登録されているスタッフが院内の色々な病棟(この病院は女性専門病院なので、周産期が主ですが、それ以外に腫瘍科、一般外科、救急など)に派遣されます。私の場合は新生児の経験のみとみなされて、かつNICUに必要なオーストラリアでの経験がないということで、軽症レベルのSpecial careのみに派遣される仕組みとなっています。

このNurse Bankというのも仕事があるかは波があるようですが、これは今後仕事がもう少し始まってみたらまた報告いたします。とりあえず明日はWomen's hospitalでの独り立ちシフトデビューしてきます!



2012年8月20日月曜日

IELTS vs OET

オーストラリアで看護師資格を取るには英語の試験である一定の点数を取る必要があります。

私がカナダで資格を取った2007年、TOEFL, IELTSほか選択肢があったのですが、現在はTOEFLは認められずIELTSがメインだそうな。おまけに必要点数もかなり上がったようで。。。こちらオーストラリアでも必要点数が上がり、外国人ナースの登録数がぐんと減ったそうです。

私もオーストラリアでの看護資格の登録に向けて、英語の試験は避けて通れません。周りからは「カナダの資格があって、働いていたのだし、英語の試験はいらないのでは?」とよく言われていたのですが、そうであって欲しかったです。。。ちなみに、少し前に規則が変わるまでは、アメリカ、イギリス、カナダ人のナースでさえ、IELTS受験が必須でした!

初回にIELTSを受けたのが2010年2月。このとき、Reading以外は7点をクリアーしたものの、Readingが6.5。。。これが悪夢の始まりでした。。。その後繰り返しうけた試験では、どうしてもWritingが7点届かず。1度のテストですべての項目7点以上、という壁が乗り越えれず、2011年7月までに6回も受験しました...! 一回の受験料、カナダでは約250ドル、オーストラリアでは330ドル也。

6回もIELTSを受けても、どうしても7点が取れず、OET(Occupational English Test)という試験に方向転換することに。OETに関しては前から知っていたのですが、カナダでは情報があまりなく、試験対策も出来なかったのでずっとIELTSに絞っていました。でもオーストラリアでは教材も見つかり、IELTSにこだわる必要もない、ということでOET受験を決めたのが9月。

OETコースがメルボルンにあるということで、学校見学もしましたが、いまひとつ自分に合う様子ではないなぁ、と思っているところでOnlineでのコースを見つけました。その名もそのままOET Online(http://oetonline.com.au/)。

このOETOnlineはお値段も良心的。内容もOETをこれから受ける人にはお勧めです。特にWritingの参考資料はうれしい悲鳴がでるくらい膨大にあります。そしてかなり細かな文法の注意事項も沢山説明と例文があり、これを繰り返し勉強しながらWritingの添削を受ければ合格レベルに達せると思います。

OETは医療関係に限った英語のテストなので、IELTSのようにトピックがあれこれひろがることはありません。ただ、医療関係といっても自分の専門分野と違うことが出てきたら厳しいかも。私の場合は、本当に運がよく、試験当日のListeningのテーマははなんと新生児の循環器系の周産期管理でした!!!専門用語は精神科や成人の疾患よりはなじみもあり、かつかなり現実的な内容だったので自分の経験と合わせて試験を進めることができました。この試験、医師、看護師はもちろん、理学療法士、作業療法士、栄養士、歯科医師も同じ試験をうけます(Writingのみ各専門職によって問題が違う)。なので、新生児領域になじのない受験者にはかなり不運なテストだったと思います。

IELTSかOETか?というのはこれは人それぞれ違うでしょうが、ListeningとReadingはIELTSのほうが断然簡単だと思います。WritingはOETのほうがフォーマットが頭に入って細かい文法事項が整理されていればやりやすいです。OETのSpeakingは患者さん(もしくはその家族)との会話をお題に沿ってやり取り。これもIELTSよりはやりやすいかと。

全体的にはOETのほうが難しいと感じ、IELTSに戻ることにしました。というのも、Readingが難しすぎてとても合格点には達していていない・・・と感じたからです。英語で臨床経験があればOETのほうがいいのでは、というアドバイスもあったのですが、私にとってOETのほうがもっと対策を重ねる必要があり、あと受験料も600ドル近くと高額、試験の機会も1年に5回と少ないことを考え、OET受験後IELTSの勉強に戻りました。

ところが3週間後にでた結果は合格!

落ちたものと思っていたので、本当にびっくりでした~

もう英語の試験はこれで終わり!!と思ったのですが、IELTSでの7点を目指して勉強を再開していたこともあり、12月に受験をすることに。そして結果、すべて7点以上取れました。

今振り返ると、OETで勉強した細かなWritingの文法事項がIELTSにも役に立ったかと。なので、IELTSだけに絞って勉強していたらずっと7点取れなかったかもしれないなぁ、なんて思います。そして、IELTSの勉強したプロセスがあってOETにも活かされたかもしれません。お金と時間はかかったけども。。。まぁ、それだけ勉強が必要だったということでしょう。。。

遠回りした感はありましたが、2011年で英語の勉強は一区切りとなりました。



2012年8月10日金曜日

Hello again Canada!

いつもながらブログ放置のHadijaです。

この数ヶ月何をしていたかというと、まず仕事。RNの資格が取れてお仕事も始めました。仕事の話はまた改めて。。。

仕事以外に、この数ヶ月は飛行機によくのりました。
6月は日本へ。
7月はドイツへ。
そして8月は、、、久々のカナダへ!!

思い立ったらすぐ行動のワタクシ。今回はすんでいたエドモントンでなく、バンクーバーから車で一時間ほどのメープルリッジというところにすむエドモントン時代からのお友達ご夫婦を訪ねました。 久々に会うY&Vご夫妻とのお喋りは昼も夜も尽きず。あっという間に1週間の滞在が過ぎました。

バンクーバーを出発する日、これまたエドモントン時代からの友達Vonとも再会。この日もひたすら話しながらバンクーバーの街を散策。 前回のカナダ訪問は大雪に見舞われたのですが、、、今回は素晴らしいお天気の中、大切なお友達と久々の再会を楽しみました。

次はメルボルンで再会?!まってまーす♪

Pitt Lake, Maple Ridge





















Mt. Baker
 
















English Bay, Vancouver
 

2012年3月6日火曜日

オーストラリアでRegistered Nurseとなるまで

今思い返すと約3-4年前からオーストラリアでの資格を考えていました。

カナダでRNの資格をとり仕事は楽しくしていたものの、「この先もここで生活していくのか??」と悩むことが多かったです。永住権をとり、カナダのほかの都市に行くことも可能でしたが、もともと寒い場所が大の苦手な私。。。そして昔は「ハワイでナース♪」なんてことを夢見ていたことも。

オーストラリアを漠然と考え始めて調べてみたところ、カナダで資格があれば新たに学校に行ったり試験を受けたりということもなく、オーストラリアで資格が簡単にとれる、ということでした。実際、同僚の中でもワーホリを使ってオーストラリアで働いてきた、という人も二人いて、「オーストラリアでの資格を取るのはすぐよ」なんていわれていました。

ところが、私が準備をし始めた2009年、外国人ナースのオーストラリアでの看護師登録ががらりと変わったのです。。。

まずは英語の試験。これはたとえアメリカ、イギリス、カナダ人ナースであっても(英語を母国語とする場合でも)、オーストラリアの看護教育を受けてなければ全員英語のテストを義務付けられました。そして必要点数もIELTS Academic moduleで7点、もしくはOETというテストでB判定以上(平均ではなく、Reading, Listening, Writing, Speaking各項目で最低7点、B判定)。以前は一度のテストですべて取れなくても、何回かテストをうけて、最終的に合格点が取れればよかったらしいのですが。。。

(*ちなみに英語の条件はまた変わり、現時点では英語教育が5年あること(大学教育を含め)を証明できれば英語の試験は受ける必要がありません。ただ、この条件もまた変わ可能性があるそうです。。。)

2009年の夏ごろ、最初の資格申請書類を当時のNursing Board of Victoria(このときはまだStateごとの資格登録。今は全国統一でAHPRAというところで国レベルで登録)に送りました。2009年12月28日付けのNursing Board of Victoriaからの手紙には次のような条件が提示されていました。

「Miss Hadija

あなたの申請書類を受理しました。オーストラリアでRegistered Nurseとなるには次の2点が必要です。

①まずIELTSで7点もしくはOETでB判定以上とること。
②英語の点数が取れた上で、外国人ナース用のBridging courseに行ってそのコース終了証明書を送る

この2点を2年後(つまり2011年12月28日)までに達成してください。この期限内に条件が満たされなければ、あなたの申請書類は破棄されます。」

このIELTS7点というのがそう簡単にはとれず、私は苦労しました。。。

結局、2011年12月28日の期限までに英語はクリアーしたものの、Bridging courseはコース終了どころか、入学も無理。ということで、新たに申請書類を作りなおし、AHPRAに2012年1月30日に提出しました。

このAHPRA(Australian Health Practitioner Regulatory Agency)、書類管理はとにかく悪評高いです。私もなにかしらあるだろう、と思っていたら、ありました。。。それはまた別記で。

書類トラブルはあったものの、運よく短期間で解決し、無事2012年2月20日に資格が取れました。

前回も書いたのですが、驚いたことにBridging courseの条件は無しでの登録となりました。このコース自体は12週間ほどですが、入学するタイミングが合わなければ、資格登録はどんどん遅くなっていたでしょうし、あと高額な授業料を払う必要がなくなったのも、本当に良かったです。


申請書類のやり直しはかなり大変でしたが、、、英語の点数がなかなか取れない間にカナダでの臨床経験も増え、それでなのかなのかはわかりませんが、結果的には英語のみでオーストラリアで資格が取れてしまいました。

英語の点数が取れなかったことが最後の展開につながるとは、と今でも不思議な気分です。

2012年2月22日水曜日

ご報告

前回PCAとして働き始めたことを報告したばかりでしたが、なんとまたもや急展開なことがありました。

なんと、なんと、、、オーストラリアの看護師資格が取れてしまったのです!!!あまりにも予想外の展開で、信じられない気持ちと興奮で落ち着かない時間を過ごしました。

自分の中の理解では、資格を取るにはBridging courseと呼ばれる10-12週間ほどのコース履修(オーストラリア以外の国出身の看護師のためのコース)が最低限必要、と思っていたのに、そのコースなしにいきなり資格が取れてしまったのです。

オーストラリアでの資格申請の流れは実に色々あり・・・これに関してはまた別の機会に詳しく紹介したいと思います。

今日は取り急ぎ報告でした♪

2012年2月17日金曜日

初給料

今までお気楽主婦生活だったのですが、2週間前から仕事をしています。そして昨日はオーストラリアで初めてお給料をもらいました。この数ヶ月、近所でボランティアしていたのですが、こうしてお給料をもらえる仕事があるというのはやはりうれしいものです。

何をしているかというと、近所の老人ホームでPCA (Personal Care Attendant)をしています。日本では介護助手にあたるでしょうか。

オーストラリアでPCAとして働くには最低限Certificate IIIというものが必要です。PCAは資格は必要なですが、コース認定が必要とされています。学校にもよるようですが、大体3-6ヶ月くらいかかるそうです。費用は私の知る範囲では1800ドルから数千ドル。オーストラリア国籍もしくは正式な永住権がある場合は政府の援助があり、学校によっては200ドルくらいで取れるそうな。ちなみに私の場合は“仮”永住権の身なので学校に行く場合は高いほうを払う事になります。。。

こちらの看護学生さんたちの多くはこのPCAを経験しているようです。学生でもPCAとして働けるのだから、Hadijaでも出来るんじゃない?といわれて去年の10月ごろからそのチャンスを探していました。

まずは履歴書をもって近所の老人ホーム3施設にいってみました。そうしたら1件から面接の連絡が!!!と喜んだのはつかの間。。。面接では好印象を持ってもらったようで、「ぜひ雇いたい!」といわれたのもの、「ただ、あなたの学歴、経験がオーストラリアで通用するかわからない。雇いたいけども、雇っていいものか??」といわれました。ああぁぁ、そう簡単にはいかないか、と思いながらも、面接をしてくれたマネージャーさんたちに「何かしらあなたの日本・カナダの資格が認められたらまたぜひ連絡して欲しい」といわれ、その日はお別れしました。

そこから、色々情報収集を始めました。外国からきたナースが、資格を取るまでの間にPCAとしてはたくケースはあるだろう!と思ったのですが、これがなかなか良い情報がありませんでした。大体の場合はすでにオーストラリアの看護学校に編入などのコースにすでに入っている場合で、私のようにまだ学校もいっていない場合はCertificate IIIのコースに通う様子でした。

ところどころで、「カナダと日本の資格と経験を査定してもらって、その結果しだいで必要なコースをとってみたら」というところまでたどり着いたものの、「補助金が出ない状況では査定もできない」といわれたり、場所が変われば「Hadijaさんの場合、Registered Nurseを目指しているのならば、PCAのコースに行くというのは無駄では??」と言われたり。聞く場所によって情報も変わり、大混乱していたHadijaでした。。。

情報があるようでないような状況でたどり着いたのが、Victoria州で行っているOverseas Qualification Assessmentというところでした。こういう査定は民間でもあるのですが、費用も時間もCertificate IIIをとるのと同等にかかるといわれて、見送っていたところでした。ところが、このVictoria州のAssessmentは時間は6-8週間かかるものの無料!英語の卒業証明書と成績証明書、その他身分証明などをを送るだけでした。

そして届いた結果が

On the basis of assessment guideline published by the National Office of Overseas Skills Recognition (AEI-NOOSR) in the Country Education Profiles for Japan, the above mentioned qualification (Bachelor of Science in Nursing) is assessed as comparable to the education level of an Australian Bachelor Degree.

簡単に訳すと、私の日本の看護学士がオーストラリアの学士と同等、と査定された結果でした。

実はカナダでも同じような査定を受けていて、その旨をある学校に相談強いようとしたら、「カナダでそう認められてもねぇ。。。オーストラリアは厳しいからね。あなたの学歴が本当にBachelor degreeなんてわからない。オーストラリア以外の国から来た人たち、大卒といってもそうでないことが多いからね」と門前払いを受けました。。。なので今回の結果は本当にほっとしました。

この結果を以前面接をしたマネージャーにメールで2月1日に連絡。翌日すぐに連絡があり「いつからこれる?」と!!そして2週間前の2月3日、雇用関係の書類を色々受け取り、2月6日から働き始めました!!

といっても、週に2-3回程度。短い日は4時間、長くても7-8時間のシフト。Casualとしての勤務(いわゆるパート)なので久々の仕事のスタートとしてはちょうどいいです。

オーストラリアでは大体2週間毎お給料が支払われます。私は働きはじめて翌週がお給料日だったので、早速最初の1週間分のお給料をもらえたわけです♪

参考までにOverseas Qualification Assessmentのサイトです(Victoria州)

http://www.business.vic.gov.au/BUSVIC/STANDARD/PC_63286.html

2012年2月14日火曜日

近況など

最後の日記がすでに1年以上。。。すっかりご無沙汰しております。

前回はカナダでの大雪を報告しましたが、現在はオーストラリアのメルボルンで生活しているHadijaです。このブログはもともと仕事中心に書く予定だったので、この約1年は仕事もせずブログも更新せずでした。

でも時々「最近ブログ書いてないの~?」なんて気にしてくれる読者もおりまして、また細々と続けてみようと思っています。

2011年は私にとって変化の大きな年でした。

3月、カナダでの生活には一区切り付け、オーストラリアに引っ越しました。実はあまりお知らせしてなかったのですが、婚約者がメルボルンにいたためです。

大遠距離だったこともあり、具体的な計画を立てるのは難しく(私の仕事やオーストラリアのビザの関係など)ほとんどの友人にも事後報告で失礼しましたが、7月30日メルボルンの小さな教会で家族中心の小さな式を挙げました。




結婚でオーストラリアに移動してきましたが、こちらでも看護師の資格をとって、出来れば母性の領域で病院でも地域でも仕事ができたらなぁ、なんて思っています。でも資格はいったいいつ取れるか・・・???この件に関してはまた別の機会に。