2009年6月9日火曜日

重症続き

プレッシャーのもとリクエストしている急性期チームでの仕事。5月はきつかったです。。。

沢山大変な受け持ちが続いたけど、忙しさだけでなく自分の精神衛生上にもきつかったケースを一つ紹介。

36週で産まれた女の子。お母さんは30代で今回は3人目の出産。精神科既往が色々あるらしく(くわしくはわからないのだけど)妊娠中沢山の抗精神薬を内服していました。そしてなにかの「痛み」ようにMethadone(メタドン:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%BF%E3%83%89%E3%83%B3)という薬も内服していました。妊娠中にこの赤ちゃんにもしっかり移行して、生まれてきてからWithdrawal syndrome(離脱症状)に苦しむこの赤ちゃん。

私が受け持った時は3日目で、モルフィネの内服をしていましたが、一向に聞かない様子で、ものすごい甲高い声で泣き叫ぶ。私は大人の麻薬中毒のひとも見たことは無いですが、本当にかわいそうです。ミルクを飲みたくても上手に飲めません。のんでも吐いてしまいます。おまけにビリルビンの値もかなり高く(黄疸)、それに対して光線療法を行うので、さらに悪循環(*落ち着かない赤ちゃんには服をきせたり、おくるみで対処したりするのですが、光線療法をしているとオムツ一枚でないといけない)。

この日はこのWithdrawal syndromeにくるしむ赤ちゃんに加えて、胸水がたまっている赤ちゃんも受け持っていて(かつ敗血症なので、投薬やら検査がてんこ盛り)もう一杯一杯のHadijaでした。ちなみにこの胸水がたまってチェスト・チューブが入っている赤ちゃんは生まれて1ヶ月、ミルクものめず、こちらも時々泣き叫ぶ。。。(でも持続でモルフィネが投与されているので、ずっと泣くわけではない)

そんな私に追いうちをかけたのが、このWithdrawal syndromeの赤ちゃんのママ。相当な貧血状態でもありまだ産褥棟に入院中。体調がいまひとつなので、NICUに赤ちゃんに会いにくるのも大変だということで、時々電話をしてきます。

しかし、この電話の対応がまた大変。非常に攻撃的なのです。。。。日本語に直訳できないのですが、大まかにまとめると、私たち医療者は赤ちゃんの親である彼女に大事な情報を伝えない(でも情報収集は親に責任がある。お母さんが具合がわるかったら、お父さんが病棟にきて状況をきくというのが通常)、どうして私に説明がないまま勝手にことをすすめるのか、などなど。

こういった対応を日本語でするのも大変なのに、英語で対応。。。まぁ、主に傾聴に心がけたのですが。はい。

ヒステリックに泣く赤ちゃんと攻撃的なママ、それに加えて胸水+敗血症の赤ちゃんの受け持ち、そして度重なるオーダー変更。

この受け持ちが2日続いて、久々にこたえました。。。カナダで仕事をはじめてから「仕事行きたくないー」とあまり思ったことはなかったのですが、久々にそう感じたHadijaでした。

あ、今は休み中でしっかり気分転換中です。本日の夕飯はエネルギー補給も考えて(?)アルバータ・ビーフのステーキディナーです。300gくらいあるかも?!?!

プレッシャー

すっかり日記のサボりぐせがついているHadijaです。。。4月は丸々休暇をとり、気分をあらたに5月は仕事だ!とおもいきや日々一杯一杯でした。

まず休暇明け、仕事をして数日後病棟の教育係から自宅に留守でが。

「えー、話があるので、折り返し電話ください」とだけ。

休み明けでなにかしでかしたか???

まずは自分がこの数日なにか家にまで電話がかかってくるほど、なにかミスをしたか考え直してみる。どうも無いと思うけど、気持ちが落ち着かず、早速電話をしてみると。。。

何か失敗をしたことではなかった。ホッ。しかし、恐れていたことをいわれた。

実は数ヶ月前から別の教育係に「そろそろプリセプターやってみない???」と何度かいわれ続けていた。プリセプターというのは、学生さんや新人さんたちにつくこと。こちらの学生は学生時代にみっちり臨床で経験します。私が学生の時は、6人の実習グループに1人大学から先生もしくは助手の人がついて、あとは臨床指導者として現場から一人ナースが実習につきます。でも看護学生の受け持ちは患者一人。

でも、こちらでは、学生でも一人のナースと同じ業務量をこなします。最初の数日は業務になれることがまず第一なので、プリセプターなるナースが実際の業務は行いますが、すぐに学生さんも普通に私たちと同じような観察・ケア・投薬・点滴のライン取りなど(もちろんプリセプターがついてのもとで)など行います。

私の働く病棟はかなり新採用や学生さんがくるので、このプリセプターをやることも仕事の一つで、だいたい勤務をはじめて1年後にはこの役割が回ってきます。

教えながら自分が学ぶことも山ほどあることはわかるのですが、私自身がまだまだ学んでいる気分がおおく(お給料をもらっているのでそれではいけないのでしょうが・・・)かつ英語でのやり取りもまだまだ課題多しん状況。医学用語はいまだに電子辞書片手にやっております。。。

私はフルタイム(12週間で12時間シフトを40回こなす。日本でいう4週8休という感じでしょうか。つまり常勤)で働いており、このフルタイム人口は実は少数派。でもプリセプターはこのフルタイムの人にまず回ってきます。そのほうが新人さんも学生さんも早く時間数をこなしていけるため。

働き出して1年を過ぎたころから「そろそろプリセプターやらない?」といわれ続け、さりげなく断り続けたいのが、、、この自宅への留守電。どうやらこの教育係のさらに上の上司(マネージャー)からプッシュがかかっているそうで。

それにしても、自宅に電話って。。。休みの日ですよ。

どうやらもう逃げられない状況らしい。。。

でも、どう考えてもまだ私はプリセプターをできる自信は無いことを伝えた。実際、超急性期の担当は最近ご無沙汰気味。点滴ラインとりもこの数ヶ月ほとんどあたらない。技術的なことも、システムに関しても、まだまだ人に教えられるほど自分ができないことを伝えたのだけども、、、

「じゃぁ、今から予告しておくから9月ごろには心の準備しておいてね」といわれた。

もう逃げられない、と覚悟を決めてこの数週間は急性期チームの担当をリクエストしたら、しっかり担当になりました。。。かなりもまれております。まなんでいますが、つらいですな。。。